サノテックはお客様のニーズに迅速に的確に対応いたします。
鋼材・鋼管をはじめ、ワイヤーロープやアンカーチェーンなどあらゆる造船資材を販売するほか、当社グループの造船部門とタイアップしてお客様のニーズに応える製缶品や鋼構造物も製作・販売しています。
また、建築物や遊戯機器等の各種構築物の解撤・移設・改造・改装や、産業活動に伴って発生するスクラップの回収事業においても多数の実績があり、産業の永続的発展の一翼を担っています。
一方で、津波発生時に高所への避難が困難な場合を想定した津波救命艇を販売し、また維持・管理を担うことで、万が一に備えた救命設備も提供しています。
05.津波救命艇
津波救命艇は、津波襲来時における高所への避難が容易でない状況の解決策として、東日本大震災以後に船舶の救命艇を応用して新たに考案された津波避難用救命設備です。
津波救命艇とは
普段は広い空き地等に設置され、地震等の津波発生要因があった際には速やかに中へ避難、津波襲来時には水位の上昇に伴い本体が浮揚して、津波の流れとともに漂流します。
内部には水や非常食、またトイレを装備しており、数日間の待避にも耐えられ、水位の低下による着地や、船舶・航空機による救助を待つことになります。
また津波救命艇は、漂流中のがれき等への衝突にも耐えられるように設計されており、基準(*1)に基づく十分な強度を持っています。
万が一、浸水した際にも沈みにくく、また燃えにくい構造も採用しています。
なお、エンジンやプロペラの装備はありませんが、遭難信号を発信する通信装置(*2)を装備しており、簡単な操作で漂流中に救助要請ができるようになっています。
(*1) ： 国土交通省「津波救命艇ガイドライン」
(*2) ： 非常位置指示無線標識(EPIRB)
津波救命艇紹介動画
主要実績事例
商品説明
各種工業用資材をお客様のニーズに合わせてご提供させていただきます。
特に、グループに造船部門を持ち豊富な実績を有する船舶用資材に関しては、当社の最も得意とする分野です。
その他にも、ユニフォーム等の産業資材等々、幅広く取り扱っております。
“LIFE SEEDER”(*3) 定員25名
タイプI
国土交通省「津波救命艇ガイドライン」承認取得
（長さ）8.47m x （幅）3.53m x （高さ）3.10m
本体周囲に緩衝材を装備し、同ガイドラインが求める津波流速10m/sの正面衝突、5m/sの側面衝突にそれぞれ耐える強度と その際の衝撃を15G以下とする許容加速度性能、また搭乗者にかかわるHPC・頭部性能基準の要件を余裕をもってクリアしている。
最少設置スペース【タイプI】：約12m x 約4m(*4)
タイプII
（長さ）6.785m x （幅）2.78m x （高さ）3.10m
タイプIに装備の緩衝材を省いたモデルで、外洋からの直接的な津波の流入がないなど、 津波の高さや流速に一定の緩和が期待できる状況に適している。
後方外観
乗り込みに容易な幅80cmを超える大型ハッチを採用し、取り付け高さも床面から約1mと低く抑え、乗降のし易さを考慮しています。
また乗り込み用のタラップは、階段、スロープ等、ご使用状況やご要望に応じ製作します。
なお、本体には接地用の固定架台が装着されており、これが漂流時の動揺軽減に寄与しています。
内観
天井高さは中央部分で約2mあり、また床面をフラットにすることで居住性にも配慮しています。
定員分の座席には、衝突時の衝撃を考慮したシートベルトと高さ調整可能なヘッドレストを装備、また毛布代わりの断熱マットを折りたたんで頭巾とともにクッションとして利用、
さらに発泡ポリプロピレン製の座席は、折りたたんで座席、展張して床面を覆う緩衝マットとして 身体を横たえることができるよう考慮されています。
奥の船首部分には簡易トイレを装備しており、介助もできるように仕切りに カーテンを採用しています。（オプションで折り戸も選択可能。）
両側には採光を兼ねたハッチと、前部に上方からの救出を可能とするハッチを装備しています。
その他、床下には水や非常食を納める格納庫、また室内照明を装備しています。
“LIFE SEEDER LITTLE”(*3) 定員14名
タイプI
国土交通省「津波救命艇ガイドライン」承認取得
（長さ）6.50m x （幅）3.175m x （高さ）2.75m
少人数・省スペースを追求した小型モデルで、LIFE SEEDER同様に本体周囲に緩衝材を装備し、同ガイドラインの耐衝突強度、許容加速度性能 また搭乗者にかかわるHPC・頭部性能基準の各要件をクリアしている。
最少設置スペース【タイプI】：約8m x 約3.5m(*4)
タイプII
（長さ）4.90m x （幅）2.30m x （高さ）2.75m
本体周囲の緩衝材を装備しないモデルで津波の高さや流速に一定の緩和が見込まれる状況に適している。
(*3) ： ”LIFE SEEDER”および”LIFE SEEDER LITTLE”は株式会社信貴造船所の登録商標です。
(*4) ： 記載値は目安であり、周囲の建物の倒壊等で浮揚を妨げられる懸念がなく、津波に先立つ災害にも影響を受けにくいことが必要です。
主な性能・設備の適合要件
| 要件 | 主な内容 |
|---|---|
| 準拠基準 | 国土交通省「津波救命艇ガイドライン」（以下、ガイドライン）に基づく |
| 基準認定 | 第三者機関がガイドラインへの準拠を確認し、認定を付与 |
| 耐荷重性 | 衝突強度：（正面衝突）10m/s （側面衝突）5m/sでの強度保持 許容加速度：上記衝突条件にて15G以下 頭部性能基準：上記条件下で1,000以下（自動車の安全評価試験より） 検証方法：衝撃強度試験の実施もしくは数値解析による |
| 浮沈性 | 満載状態で内部に浸水しても沈まず十分な復原性を有すること |
| 耐火性 | （本体）耐燃焼性（緩衝材の被覆・外部付属品）低火災伝播性 |
| 出入り口 | 2か所以上 （側面）大人を背負って出入り可能（上面）抱きかかえて吊上げ可能 |
| 設備 | 救難信号無線、トイレ、照明器具、通風窓、シートベルト他 |
| その他備品 | 非常食、飲料水、毛布、カイロ、冷却材、携帯電話充電器他 |
搬入・据付作業
“LIFE SEEDER”（定員25名）はクレーン付き10トントラック、”LIFE SEEDER LITTLE”（定員14名）はクレーン付き4トントラックで搬入します。
据付は、3か所の本体脚部に合わせ、アスファルトやコンクリートの土間上に鉄板を敷いてレベルを合わせ、その上に設置します。
基礎等での地耐力の改善や整地が必要な場合、また地上以外の設置場所については別途対応となります。
維持・管理
常に正常に使用できるよう適切な状態の維持、またいつでもスムーズに運用できるよう利用者を対象にした講習会や訓練は使用者様にて実施頂くことになります。
非常食や水等の期限がある備品の更新、また通信設備のメンテナンス、その他本体の諸確認等、定期的な点検や補修が必要となりますが、これらは当社でお引き受けすることも可能です。
販売価格
別途お問い合わせください。
その他（ご参考URL）
四国運輸局（津波救命艇について）
http://www.mlit.go.jp/common/001053007.pdf
国土交通省（全国での採用実績一覧）
http://www.mlit.go.jp/common/001272960.pdf
(株)信貴造船所（製造元）
http://www.shigi-sb.co.jp/index.html
お問い合わせ
株式会社サノテック 商事事業部へのお問い合わせはメールフォームのご利用または下記電話番号へお願いいたします。
